とことん討論会  ~プラスチックごみ問題について~

2018年7月24日 今年も「とことん討論会」が開かれました。

基調講演をする原田先生

23区、持ち回りで行われている「とことん討論会」も、23回となりました。来年の渋谷区開催で1巡することになります。今年は、中央区月島の月島社会教育会館で行われました。

今年のテーマは「23区発!ごみゼロへのビジョン 燃やすから、もやさないへ!」

基調講演は「海・川のプラスチック汚染の今、現状と対策」について 原田禎夫 大阪商業大学准教授でした。

現代の環境問題 「公害」は過去の「公害」と何が違うのか?

かつての公害は、水俣病、新潟水俣病、四日市ぜんそくなど、その地域での公害でしたが、現代の環境問題は、「非点源汚染」・・・地球温暖化による気候変動、海のプラスチック汚染、生物多様性の喪失など、国内の地域だけではなく、世界規模になっています。

そういったことから、「川から海をきれいにしよう!」という、2012年海ごみサミット開催されました。結局ごみは、「川から海に流れていく。ごみは、人がだしている!」

そのよう中、EUはプラスチックゼロを目指しており、イギリスはプラスチック税が始まり、2030年までに、コカ・コーラは、100%リサイクルできるようにしていくとしています。また、オランダではコンポスタブル(生ごみ等の有機物を微生物や菌などの作用により発酵させ、植物の生長に作用できる形にできるもの)で、「土にかえらないものがない」といわれるほど徹底しているといいます。アムステルダムでも、ストローや持ち帰りバッグを紙にしており、ハワイでは洗剤のボトルも紙でできているものもあります。

こんな報告もありました。

人が入ることができない、ミッドウェイ島は、日本から4000キロメートル離れていますが、そこに住むコアホウドリの死骸を解剖すると、たくさんのプラスチックを食べてしまっていることが分ったそうです。これまでは、誤飲と考えていましたが、最近ではプラスチックに餌の匂い等が着していて、それで誤飲してしまうのではないか?と考えられています。

※とにかくプラスチックを少なくすることが大切ですね!!

原田先生は保津峡での漂着ごみの構成、冠島の漂着ペットボトルの製造国別構成比も調査しています。2016年10月22日の調査では、漂着ごみでは断トツ飲料ペットボトルが、2番目の食品の発砲スチロール容器のほぼ2.5倍となっています。また、2017年9月13日に行われた冠島の漂着ペットボトルの調査は、日本が59%、中国が19%、ベトナム、ペルー、台湾が1%で、残りは不明ということでした。

エストニアでは、デポジット制度が行われています。デポジット制度とは、商品に一定の額を上乗せ(預託金)して、使用後に返却された後に、預託金を返納する制度です。現金で戻ってくる場合もあれば、どこかに寄付することもできる制度です。

台湾では、タピオカ入りのジュースを飲むために、太いストローは欠かせないこともあり、普通の太さのものも必要なので、最近では、セットになったマイストローが主流。

日本も、早くプラスチックの対策をしていかないといけないと思いました。

江戸川区は、マイバックを奨励しています。注意喚起だけではなく、もっと具体的な対策を打ち出していかないといけないと思いました。

ペットボトルは買わない! ストロー使わない! マイボトルが当たり前!!

 

~お知らせ~

世界同時ビーチクリーンアップ (地球ぐるみでビーチクリーンアップ)

2018年9月15日 詳細はHPで。http://kawagomi.jp/img/mikke_flyer18_1.pdf