江戸川区に電力会社ができた! ~~江戸川ネット環境部会主催学習会~~

<それゆけ!タイム・江戸川ネット環境部会主催>

「脱炭素をすすめ 持続可能な社会をすすめる」

 10年来、江戸川ネットが提案してきた「電力会社」です!

 

江戸川ネット環境部会では、今年4月から本格的に動き出した「江戸川電力株式会社」肥沼直樹代表取締役をお呼びして、これまでの江戸川ネットのエネルギー政策や江戸川電力㈱が誕生するまでの地域の取り組みを再確認しながら、肥沼社長から事業内容を伺い、脱炭素をすすめるために私たちができること、行政がやるべきことなどを考えていく学習会を開催しました。

◎江戸川ネットのエネルギー政策

江戸川・生活者ネットワークは、2015年に「気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)」での日本がCO2削減に向けた対策を取ることを義務付けられたことから、各自治体も計画と実行を行うことを受けて、2017年に区の電力調達の考え方を確認しました。

※区では、職員や庁舎内で取り組む「環境行動計画」と区民と地域が取り組む「エコタウンえどがわ推進計画」の二つが並行して進められています。

問1:この時の「第5次江戸川区環境行動計画」に関し実績を検証し、施設建設や大規模修繕の際には再生可能エネルギ  ーを積極的にとりいれていくことが重要であるが、どのように考えるのか。

回答:区内の核施設の再生可能エネルギーの実績評価は、全体のCO2削減については、目標値を上回る成果を上げている。太陽光発電は区内に18施設、太陽熱利用は3施設、雨水利用は22施設で行われており、2015年度の再生可能エネルギーの使用量は、全体の電子使用量の0.3%になっている。2000年より取り組み始めている環境行動計画では、電気、都市ガス、庁用車用燃料、上水道、コピー、廃棄物の6項目について前年度比マイナス1%をめざして取り組み、確実に成果を上げ地球温暖化の基礎知識、省エネ行動をについて啓発に努めている。

問2:地域エネルギービジョンである「エコタウンえどがわ推進計画」に掲げている「コミュニティファンド」を開設し、広く区内外の市民から債権を公募し、協力した市民には省エネしたことから得られた利益を配分する仕組みを行ってはどうか。

回答:「エコタウンえどがわ推進計画」にも、条件が整えば地域活動の活性化にもなると考えており、エコタウンえどがわ推進計画にも長期的にみた、新たな取り組みの一例として載せてはいるが、現在マイナス金利となっており、なかなか利益が出ず、元本が保証されないなど、課題があると考えている。現在実施の段階ではなく、なお一層の研究と社会状況の見極めが大事であると考える。

問3:新電力会社設立について

※背景:23区では2017年8月に板橋区で民間主導による地域電力会社「株式会社めぐる電気」が設立された。区内に設置する太陽光発電と、ほかの地域からの電力調達によって、エネルギーの地産地消を実現し、数百億円ともいわれる電力小売市場を開拓していくとしていた。

問:江戸川区でも民間事業者と連携して、新電力を立ち上げ、区内や近隣で発電した再生可能エネルギーや家庭などの太陽光発電の余剰電力を購入し、地域に供給する取り組みの検討をしてはどうか。

回答:電力の小売りをしている自治体は現在31団体。エネルギーの地産地消や地域の雇用増、公共施設の電気代の軽減など、経済的にも災害時の自家発電という側面からも実施されている。電力の小売りの全面自由化2016年4月より実施され、小売事業者は全国で418社あり、新電力に切り替えた世帯は、全体の6%程度と聞いている。こうした中で、今、区が新電力を立ち上げるには課題が多いと考える。太陽光や風力は、天気次第で発電量が変わる。送電網が必要。電力供給計画の策定や専門知識が必要。さらに販売する電力の確保も大きな課題である。

上記は本会議質問ですが、この後も委員会などで、様々にエネルギーの活用について、市民と共に行うエネルギーの地産地消について質問してきています。

 

江戸川電力(株)が誕生するまでの地域の取り組み

江戸川区では、気候変動の影響を真っ先に受ける可能性があるからこそ、「脱炭素」か「暮らし」かの二者択一ではなく、脱炭素で暮らしを豊かにできないだろうかと、区内の運動団体の協力を得て、松江地区や船堀地区の町会・自治会の皆さんと一緒に学習会を2024年6月から「地域脱炭素を実現するための勉強会」と題して8回行ってきました。そして、その延長線上で地域エネルギー会社の設立を目指し、区と共同出資する事業パートナーを募集し設立しました。エネルギーの地産地消を創出することで区内経済の好循環に寄与するとともに、2050年カーボンマイナス年の実現を図っていくとしています。

 

◎江戸川電力(株)の事業内容 

江戸川電力株式会社は、2025年12月に設立されました。

再生可能エネルギーの普及を促進し、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の削減を進めるために設立されました。エネルギーの地産地消をめざし、地域に安定した価格で電気を届けると謳っています。

肥沼直樹代表取締役からは、これまでご自身が電気事業に関わってこられたこと、3.11東日本大震災での原発事故では、仲間を失ってこられたお話をしてくださいました。そして、この事業との出会いがあり、「原発にたよらない再生可能エネルギーを広める仕事をしていきたい」と決意をされたお話がありました。

「全ての家庭につけていきたい!」「東京都で20万棟までつくりたい」と目標を話されました。

主に区内の住宅に太陽光発電設備を無料で設置し、発電した電力を販売するという「PPAモデル」を展開していく。2030年度までに855世帯に太陽光発電設備を導入し、31年度には売上額7000万円を目標に掲げていく。収益は、主に事業への再投資に充てられ地域の脱炭素化に寄与することをめざす。

※PPA:「Power Purchase Agreement(電力購入契約)」初期費用ゼロで太陽光発電を導入  し、発電した電力を契約に基づき購入する仕組み。

設立日:2025年12月15日

商号:江戸川電力株式会社

資本金: 5,000万円

出資者: 株式会社内山アドバンス、株式会社EDF、東亜物流株式会社、小松川信用金庫、江戸川区

 

◎ワークショップ

グループに分かれたワークショップでは、「気候変動について自分が行っていること」「行政への要望」を主に話し合われ、まとめの発表では、肥沼社長からのコメントもあり、大いに盛り上がりました。

 

※※学習会とは言え、楽しいあっという間の2時間でした。様々な切り口で提案、質問してきたことが実際の形になり動き出し事は、明るい未来への一歩を踏み出したようにうれしく思いました。環境問題はあまりに大きくて、一人の力ではとてもとても小さな力だと思いますが、それをたくさんの方々と喧々諤々話し合いながら、大きな力にしていきたいと思います。※※