「あまみず社会」 グリーンインフラ その2

赤谷川水系での洪水~復興チームに参加されて

(島谷先生ご自身も北九州の地震の際に被災しておられました)

この集落は、古くからの集落であり、初めての被災。

洪水前は畑や川幅が広がった田園風景だった集落が、水が引いて、一面泥と流木、橋に大量の流木が閉塞

松末地区の集落の場合

13時 大雨洪水警報

14時 避難準備情報 このころ停電になる 防災無線が避難順義情報以降聞こえなくなる

14時15分 避難準備情報 赤瀬川の水位上昇

14時26分 避難勧告

16時20分 避難指示 支流の用水路から水がどんどん溢れてきたために、土嚢を積む道のグレーチングを外し側溝に詰まった砂を取り除いている最中に数メートル先の斜面が崩れる。

まとめ:14時ころ雨脚がつよくなり、15時ころ支流の用水路に砂が たまり水があふれる。15時から16時、水防活動中に目の前の斜面が崩壊する。16時前後、赤谷川の水がピタッと止まった後一気土石流が押し寄せる。18時から20時の間に橋が流される。19時過ぎに支流から土石流が押し寄せる。21時土砂崩壊が起こり民家が潰される。

復興に向けて

10月 地区別復旧・復興推進協議会の開催

11月 応急復旧 災害査定関連業務

各集落集会

12月 地区別復旧・復興推進協議会

1月 復興計画骨子

各集落集会

2月 地区別復旧・復興推進協議会

3月 第一次復興計画+地域計画

復興時の課題

・住民側に寄り添った第3者の復興支援は重要

・住民の意見を行政に伝えるプロセスが不明瞭(住民の本当の声が伝わらない)例えば、氾濫した川をどのようにしていくか?という話し合いの時に、その場所で人が亡くなったりしたところを「堤防を造る」ではなく「ほたるの来る川にしたい」とは言いにくい。亡くなった人が出たほど大きな災害のあとを「未来のために、危ないから来ない、行かない」ではなくて「これまで通り子どもたちの帰ってきたいと思う場所にしたい」とはなかなか言えない。

・集落を単位とした復興(きずな、自然)

・文化、環境、将来の産業(観光、省エネ)を含ませることの難しさ

子どもや孫たちがまた戻ってきたいと思うような、街にすること。単に災害を防ぐということだけではなく、そこに住む人たちや後世にとって心地の良いものとする。その時の人の感情だけではなく、未来を見据えた街づくりにしないといけない。

・情報をあらかじめ得ることが困難ということを前提にする

・森、人とのかかわりの再興

参加して

江戸川区は、川と海に囲まれ、ほぼ7割が0メートル地帯と言われています。下水道は合流式。毎年1~2回は、集中豪雨で水があがります。学校改築の際には、雨水利用としての貯水槽を設けていますが、各家庭でも、水がめに雨水をためて内水反乱がおこらないように、区民全体で防災していくことが大切だと思いました。以前は本区でも雨水対策として、樋をきることも推奨していましたが、いつのまにか言わなくなってしまいました。2015年度(平成27年度)に閣議決定された国土形成計画、第4次社会資本整備重点計画では、「国土の適切な管理」「安全・安心で持続可能な国土」「人口減少・高齢化等に対応した持続可能な地域社会の形成」といった課題への対応の一つとして、グリーンインフラの取組を推進することが盛り込まれました。江戸川区は、都内の中でも緑の多いまちですが、水害には対策が必要なまちです。一人ひとりが行える小さなことをたくさんの人が行うことで大きな力にしていきたいと思ました。