緊急要望「パラリンピック学校連携観戦の中止」
デルタ株が猛威を振るっており、区内全体の感染者数も日々増加し、小中学生の間でも感染が広がっている状況です。小学生は、ワクチン接種の対象外であり、引率する教員もやっと夏休みに入ってワクチン接種できる状況になりました。無症状の陽性者がいないとは限らないなかで、子どもたちと保護者への充分な説明もないままに、バスが確保でき、ドアツードアだからと感染対策が充分だとどうして言い切れるのか、不安を払拭できないなかでの実施はやめるべきだと考えます。
また、報道でもあるように、東京都、国、国際パラリンピック委員会、東京2020組織委員会の4者は学校連携観戦については、共生社会の実現に向けた教育的要素が大きいと実施の方向に踏み切りました。東京都の教育委員会では、5人の委員のうち欠席で意見を提出した一委員以外の4人が反対したにもかかわらず教育委員会に決定権がない事項であるということで、都は実施することにしています。
共生社会の実現に向けた教育的要素はパラリンピックを見ることで育つのでしょうか?障害を持つ選手の頑張りを観戦することで、ハンデをもった人たちがどういう思いをしているかということを考えるきっかけになりうることは否定しませんが、共生社会を実現するためには、普段からの教育こそが重要で、国を挙げての行事を観戦することが果たして本当に子どもたちに役にたつのかは甚だ疑問です。
区は、通常の学校行事と変わらないと言います。要望書の提出にあたって、感染するかもしれない根拠を挙げるように言われました。しかし、感染対策は万全で、学校に通うのと変わらないという区は、子どもたちが安全で感染しないという根拠も挙げられないのではないでしょうか?小学生の子どもたちは、ワクチンの接種はできません。家庭内で無症状の家族がいても本人が無症状ならわからないのです。夏休みに入り、これだけ小中学生に感染が広がっている現状での学校連携観戦は、中止すべきだと緊急要望書を区長と教育長に提出しました。
要望書の全文は以下のとおりです。