親江会 平和の出前授業 ~ヒバクシャの思い~
毎年「原爆犠牲者追悼式」を滝野公園で7月に行っている、江戸川区在住の「親江会」では、区内の小中学校や高等学校へ赴いて出前授業を行っています。
先日、江戸川区立松本小学校で行われた出前授業に参加しました。
校長先生と一緒に体育館に入っていくと、5・6年生が、座布団をもって集っていました。
数枚のホワイトボードに資料を貼り付け、原子爆弾(通称:リトルボーイ)の原寸大の二分の一の模型、映像の準備がされていました。メニューは、証言(事実を証明することば)と親江会監修の「サダコの4675日」と解説。
この日は、斉藤副会長がご自身の証言と来るはずだった山本会長の証言を話されました。
そのあと、「サダコの4675日」を映し、4人の先生方がナレーションしてくださり、子どもたちは引き込まれていきました。
終わると会員の高比良さんが、子どもたちに感想などを聞きながら、話を進めていき、最後にパネル展示や「リトルボーイ」の模型を近くで見てもらいました。
やんちゃな時期の学年ですが、静かに映像を観ていましたし、高比良さんとの掛け合いもうまく進みました。
そのあと自由になった時には、「リトルボーイ」をたたいたり、押したりしていたのでひやりとしました。いろいろなことが起こるものですね。
その後、生徒からの感想文を読ませていただきました。
・今ウクライナで戦争がおこっているし、リトルボーイたった1個だけで約10万人もの人が亡くなっているなんてびっくりしました。1羽でも鶴を作りたいと思いました。
・私は今日の学習で、もうぜったいに戦争が起きないでほしいと思いました。
・サダコさんの話を聞いて原爆の悲惨さを知りました。原爆によって町が火の海になったり、放射線物質が含まれる雨、原爆によって起きる病気に自分、または家族を苦しめられた人々がとてもかわいそうだと思いました。
・戦争は体験したことがないから、戦争の恐ろしさはわからないけど、今日の話を聞いて、戦争を体験していなくても、戦争は言葉で表せないくらい恐ろしいものということが分かりました。
など、2時間も満たない間に、こんなにも心を動かされていました。サダコさんと同じ年ごろであることも、自分との対比ができてよかったのかな?と思いました。
親江会のみなさんは、一番若くでも胎内被曝をされた方で、77歳になっています。最近は、2世の方々も会員になってくださっているようですが、家族以外の私たちも何か活動を広げられるように、工夫をしてお手伝いしたいと思いました。