2022年1定 ③水素エネルギー利用について区長の考え方を問う
③水素エネルギー利用について区長の考え方を問う
昨年2021年10月に閣議決定された第6次エネルギー基本計画では、2050年カーボンニュートラルに向けた長期展望と、それを踏まえた2030年に向けた政策対応で構成されている脱炭素化のための施策が打ち出されました。
その中でも産業政策の観点からは水素、燃料アンモニアなど日本が要素技術で先行する分野や蓄電池など今後の市場拡大が期待される分野においての比重が大きくなっています。本区でも、「スイソマン」というキャラクターで、漫画などを用いて普及にとりくんでいるところです。
政府は、水素は貯めておくことが出来る。利用時にCO2を出さない。拡散性が速く、電気分解することで、CO2を出さずに燃料を作ることができるということから、燃料電池として水素を上げています。電気分解し、圧縮してタンクに貯蔵して電気として使用するというものです。
しかし、その際の水素製造効率は、約70%、発電効率は65%、直流を交流に変換する際の効率は95%、所内消費や自然放電を考えると、利用可能な交流の電力は、一次電力を100%とすると、その約40%に減ってしまし計算になります。
水素燃料電池自動車の場合も同じですが、車のタンクに入れるために圧縮する必要があり、さらに動力に変換する電動機効率95%を考慮すると一時電力の約30%強くらいになってしまいます。
これに対して電気自動車は、充放電、直交転換、動力変換だけなので、自然放電があったとしても、利用可能動力は約80%の比率になり、効率だけを考えると、電気自動車の方が優れています。
また、政府の目標には水素価格を2030年ころには供給コストを大気圧、0℃の時の、 1リューベ(立方)あたり30円(30円/Nm3 (ノルマルリューベ))を目指すとありますが、この価格がどの時点での価格かは示されていません。輸入価格かもしれません。そうなると小売り価格は、上がるわけです。このように考えていくと、水素エネルギーは、効率も悪く、使用しなくてもいいのではないか?と考えるため区長の考え方を求めました。
区長からは、第2次エコタウン推進計画では、水素社会構築を目指すとしている。受給可能なエネルギー源となり得るものが水素だと考えている。脱炭素社会の実現を目指すうえでは必要不可欠ではないかと考えるが、ベストミックスを目指していくととらえて頂きたい。という回答がありました。
水素エネルギーは、現段階では無駄の多いエネルギーだと考えています。ベストエネルギーとしてエネルギ―を選択する際にも、水素エネルギーは選ばずに、他のエネルギーを使用するべきと考えています。
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