mini-forum プラスチックごみについて話そう!
議会報告とプラスチックごみについて、意見交換をしました。
<プラスチックごみについての報告>
年間3.8億tものプラスチックが生産され、毎年800万t以上のプラスチックがごみとして海に流れ込んでいます。石油産出量の8%がプラスチックになり、そのうちの半分は、容器包装類になっています。
日本では、1人が1年間に使い捨てプラスチックを発生させている量は、32㎏という統計があり(2014年)、ペットボトルは、100本程度、 レジ袋は、300枚、 食品のパックやコンビニのお弁当箱などで、1世帯で1日に数百グラムのプラごみを出していると言われています。
7月28日の新聞では、奈良県の奈良公園のシカが、今年の春に死亡した14頭のシカのうち、9頭のシカの胃のなかからレジ袋や包装用のビニールなどの塊が発見されたという記事が出ていました。奈良県のシカは、街中に住む野生動物であることから、国の天然記念物に指定されています。ついに海の生物だけなく、陸に住む動物にも影響が出てきてしまったということです。
2019年5月の有害廃棄物の国境を越えた移動を制限する「バーゼル条約」の締約国会議では、新たに「汚れた廃プラスチック」を対象に加えることで合意をしました。リサイクル資源として扱われる汚れた廃プラは、輸入国政府の同意がなければ輸出できなくなるというものです。また、同じ5月に環境省は自治体に、「産業廃棄物の廃プラを、緊急避難的に焼却処理を要請する」と通知したことが報道されています。
これまで日本の廃プラや古紙など資源ごみは、中国に輸出していましたが、2017年に中国が輸入を禁止したため、廃プラをマレーシアやタイ、台湾に主出してきましたが、次々に規制が導入され、日本の廃プラは行き場を失いつつあります。
現在中間処理業者と呼ばれる産廃業者にそのしわ寄せがきており、汚れた廃プラは、セメント会社や製鉄会社に助燃剤として販売されたり、「RPF」と呼ばれる固形燃料などに利用されるまで、うずたかく積まれています。プラスチックを使ったOA機器も受け入れるため、内臓されているリチウムイオン電池が発火し、廃プラ引火する大規模火災が全国各地で起きています。
◎江戸川・生活者ネットワークでは、2018年に環境アンケートを行いました。
清新町と小松川で①レジ袋をもらう ②レジ袋をもらわない ③有料になっても買う という3つの質問についてです。
<結果>アンケート 実施数 回収数 もらわない人 もらう人 買う人
清新町 577件 57件 73.6% 21% 5.2%
小松川 148件 32件 59.3% 25% 12.5%
※6~7割の人は、買い物にはマイバックをもっていっている、ということがわかりました。また、レジ袋が有料になっても買う人(袋を用意しない人)は1割はいるのだということもこのアンケートからわかります。
また、スパーのレジでの「レジ袋の辞退調査」は、全体で109か所のうち、江戸川・生活者ネットワークでは2か所で行いましたが、いずれも76位、80位と辞退する人が少ない結果となっていました。
<みなさんから出された疑問や意見>
◎レジ袋は、高齢となり、家族も減り、ごみを出すのにちょうどいいのに、なぜ使ってはいけないというのか?
:江戸川区は、サーマルリサイクルとしてもやしているので、すべてのレジ袋が分別をしてごみにだされていればいいと思うが、わけられていなかったり、海ごみになっていたりする。
:道路などに集積されている際に、鳥にあらされて風で飛んでいったりする。
:いくらきちんと分ける人がいても、なくならないポイ捨て等によって、問題になっている。
:まずは、できることから始める!ということから、プラスチック製品の使用を控えるということで、レジ袋やペットボトルを削減することだと思う
など、いろいろな意見がありましたが、一人ひとりが、自分のできることを行うことが大切なことだと思います。
今回は、問題を提起するだけで時間切れになってしまいました。また時間をつくって、個人のできること、行政がするべきこと、法律で管理することへの国への要請など、考えていきたいと思います。