中学の道徳教科書が決まりました。
8月28日の教育委員会において、中学校の道徳教科書が採択されました。
当日は、傍聴可能な人数が20名のところ、37名の希望者が集まりましたので抽選となり、残念ながら私ははずれてしまいましたが、当選した知人から会議の様子を聞きました。
結果は、教育出版「とびだそう未来へ」に決まり、理由は、総合的にみて、標準的で分量がちょうどいいということでした。
採決は取られずに、全会一致で決まりました。なぜでしょうか?昨年の小学校の道徳の教科書を採択する際も採決はとられませんでした。
委員の意見には、道徳観をどうつくるかが大事であり光村図書は、多角的に構成されている。教育出版は分量がちょうどよく、親水公園も載っている。という2社が俎上に上がったようですが、最終的に「分量もちょうどいいですね!」という教育長に促されたように決まってしまったということでした。
今回の道徳教科書は、8社が選ばれており、6月には図書館にて一般公開されて、意見の募集もありました。
教科書は、選定資料検討委員会という学校長などからなる委員会が、それぞれの教科書について検討し、その検討結果と市民の意見の教育委員が鑑みて採択されます。
生活者ネットワークでは、教科書採択にあたりこのような経過を経るため、6月議会で中学校道徳教科書採択にあたっては、公開のもと、熟議のうえ慎重に選ぶべきであるという質問をしました。「スケジュールを中長期的に示すことは考えていないが、議事録の公開は速やかに行っていく。」という教育長の回答でした。それにしても、1時間もかけず、採決も取らずに教育長から促すような決め方が行われたというのは、どういうことなのでしょうか。
教科書のなかには、子どもたちの答えを誘導するような解説がついているものがあったり、文科省が、数字による評価はしないでと通達しているにもかかわらず、5段階で自己評価を記入するものなどがありました。道徳に正しい答えというものはないのですから、自分で考える力をつけていくことを、いちばんにしていくことが大切だと考えています。