情報公開制度の推進を~2017年第一回定例会一般質問①
2017年 第1回定例会が行われています。
会期は、2月21日~3月24日までの32日間です。第1回定例会には、毎回予算特別委員会が開かれ、翌年度の事業予算の審議をします。
一般質問では、①情報公開について ②今、小中学校で行われているアンケートについて ③区の施設が購入している電力調達についての質問をしました。
「情報公開について」
昨年改正された江戸川区情報公開条例が、12月から施行されました。
情報公開制度を区民にとって、より使いやすいものにしていくことで、「市民の知る権利」を保障し、行政運営、まちづくりを進めていくことが重要だと考えています。
2015年度の江戸川区の情報公開制度の実施状況は、開示請が399件あり、そのなかでは契約に関するもの、職員の人事又は服務に関するもの、区画整理に関するものが多くあり、開示請求されながら、不存在であったものが171件ありました。
東京都では、今回の豊洲市場に関する一連の問題で、意思決定過程の文書の作成や保存がなされていないなど、公文書管理がずさんであったことが明るみに出たこともあり、行政文書の管理のあり方が問われています。
公文書管理と情報公開は対のものであり、行政の保有する情報は市民との共有財産です。「市民の知る権利」を保障するためには、行政文書がきちんと保存されていることが必要です。そこで、江戸川区の不存在とされた文書のうちで、本来行政文書として管理すべき文書はなかったのか。不開示とされた文書のなかで、行政の判断で不開示とした文書はどれだけあったのか。さらに、開示請求の多い文書について、その後積極的に情報提供するようになった文書にはどのようなものがあり、それが提供に至った理由は何だったのかということを質問しました。
区からの答弁は、「27年度中171件あり、不存在はすべて区の判断いうことができ、適正に行われている。同一の文書を複数回請求されることはなく、情報提供で済むものもある」というものでした。
次に、行政情報を区民と共有する「区政情報コーナー」の設置についての質問です。
多くの自治体が役所内に設けているのに対して、設置していないのは江戸川区だけです。区政情報コーナーを設けている区のうち18区は区民の相談に応じる係員を配置し、制度の説明をしたり、その場で所管課に問い合わせるなど、市民と行政情報をつなぐ役割を果たしていました。「区民との協働」を謳っている江戸川区として、ぜひ設置すべきと考えての質問です。
現在は、広報課の区政案内係が案内を行っており、中央図書館で区政情報を閲覧することはできる。本庁舎内ということでは、スペースが問題があり、今は難しいという答弁がありました。
また、「権利の濫用」についての判断に関して、「あるべき仕組み」について提案をしました。「権利の濫用」の適用に係る指針では、適用するかしないかの判断は、総務課長と所管課などの庁内組織だけで判断することになっていますが、その判断は、市民の基本的人権に関わるきわめて重い判断であり、庁内だけで決めるような事柄ではないと考えます。
情報公開制度に精通した学識経験者など第三者が入った会議体が、充分な議論をすることが必要であり、そこには区民の参加も必要だと考え、「権利の濫用」もふくめ、情報公開制度をより適切に行うために、第三者機関の設置を求めるものです。
答弁は、昨年の第4回定例会同様、文書の開示非開示の判断は、一義的に実施機関である区が行っており、不服があれば申し立てをしていただき、審査会にかかることとなる。第三者機関の設置は考えていない、というものでした。