東京・生活者ネットワーク 2021都議選!報告会 ①
東新宿の快・決いい会議室にて、7月19日(月)に「2021 都議選! 報告会」が開かれ、都議会銀選挙・選対の報告と坪郷實先生の「2021都議選結果を受けて」のお話がありました。
◎都議選選対長の山内れいこからの結果報告と各選対からの報告
選対長・山内れい子
杉並、世田谷については、残念な結果になってしまったが、北多摩2区の国分寺・国立市では当選することができた。コロナ対策が困難で厳しい戦いだった。政策では、オリンピックの開催については中止を求めてきた。ジェンダー主流化、男女平等の政策を見直し、女性の政治参画が問われている中で、たいへんに共感を得ていた。ネットとしての基礎体力のなさが浮彫になった。地方選、都議選では、2015年に54人であった議員が2019年には49人になってしまった。今後は、11月に葛飾での区議会選挙。基礎自治体の議員を勝ち取っていくことが非常に重要であると考えた。
杉並・小松久子選対:藤田選対長
都議選が、国政の前哨戦になるということがいつも言われているが、私たちの政策はどうだったのだろうか。私たちの政策はこれまで数十年変わらず訴え続けてきたもの。原点に戻って伝えていこうとしたが、これまで自分が多くの仲間と一緒に発信してきたことが、伝えきれなかったのではないかと思う。地域政党として勝てるということが難しくなっている。次の統一地方選挙からもう一回改めて考える。
小松久子:とても残念。開票が8時に始まり、出口調査で都民ファーストが1位と出た瞬間に「だめだった!」と確信した。今回は6200 票足りなくて小松は入れなかった。一定の存在は示せたが、当選圏内に入るのは難しいと思った。地域政党を打ち出し、コロナとオリンピックが争点だとしか言われなかった中で、その先の政治を訴えてきたが選んでもらえなかった。
世田谷:関口江利子選対・山木選対長
8人の枠に18人の候補者。告示前より場所が始まっていた。コロナ禍の中であったが、一人ひとりにあって話すことが出来た。本番の選挙戦は、日を追って国会議員が入ってきた。今回掲げた「今こそ東京を生活のまちに」というスローガンは、話せば理解できるのだが、キャッチとしては弱かったように思う。維新に950票ほど負けてしまった。ジェンダー、子ども、という訴えは大変よく、いい反応だった。結果的には3000票足りなかった。議席を確保しないと政策も実現できない。いつもの上品さを打ち消して、したたかさが必要と感じた。
関口江利子:仲間が一緒に自分を支えてくれたことに感謝している。日を追うごとに同世代の女性が声をかけてもらった。子育てのこと、介護のことなどの日常のことに関心があることが分かった。子どもたちからも声をかけてもらった。自分の子どもが「落ちた時恥ずかしくない?」「落ちて恥ずかしくないように、頑張るね」と話した。6年生になり反抗期であるが、投票所に一緒に行った。開票を12時までみていて、私以上に悔しそうにしていた。「19000人の人がお母さんの名前を書いたって、すごくない? おかあさん、またでないとだめだよ」って言ってもらった。今後も未来のために、なにか形にのこることをしないといけないと思った。
北多摩2区:岩永やす代選対:小浜選対長
2020年夏から候補者の選定を始め、岩永さんを出すことで、市議選も行うことになり不安があった。立憲と政策協定を結んだ。野党共闘ができた。支持拡大を行い、在宅勤務の男性の方とインターフォン越しに話すことができた。市民連合の協力があり「都には岩永、市には小坂」とセットで訴え、ネットの議席が市民の議席であることを表し獲得できたと感じた。また、応援ネットがありがたかった。市議選、都議選と2年ごとに選挙をしてきたことを改めて気づき、36年間落としてこなかったことも強さの秘訣であると思った。
岩永やす代:北2は東京ネット、発祥の地として注目もあり、なんとしてもつなげていくことをめざした。とにかくこれまで以上に支持拡大を行った。会えなかった人にも何らかの形でつながるようにした。「信頼を勝ち取る」というコミュニケーションをとって取り組んだ。国会議員の出入りが多かったが、36年つないできた市民の議席だということを共感を持ってもらえるように訴えた。
国分寺市の市議選:小坂選対:高瀬選対長
都議選と補選を一緒に行ったのは初めてだった。国会議員がたくさんくる選挙に、埋もれないようにアピールした。補選は、地域に生の声で丁寧に遊説に回った。電話がけに出ない家があるとその地域を重点的に車で回ったりもした。とにかく丁寧に話して回った。
小坂まさ代:多くのみなさんに支えられた。子どもと子どもの周りにいる人の声を届けたい、と訴えてきた。市議に岩永がいなくなり現場の声が届かない!と訴えてきた。地域政党の横の広がり、36年という時間の広がりの中で選挙に立っているということを確信した。
<全国ネット、市民ネット、ご参加いただいた先生方からのメッセージ>
市民ネットワーク北海道:つるやさとみさん
地方でもネットの名前が新聞やテレビに出るのが大変うれしい。国政なみに厳しい中での勝ち取った議席は、なくてはならない議席、だれも安心して暮らしていけるまちにするために、全国のなかまとともに北海からも応援しますともに頑張っていきましょう。
羽生市民ネットワーク 市議:斉藤さん
それぞれに応援させてもらった。層の厚さを感じた。歩んできた道のりを肌で感じることが出来た。守っていきたいと思った。
神奈川ネットワーク
身近な市民が市民政治を実現していくということが、ネットの持ち味なのかなと思う。一人ひとりの生活を支えることになると思う。ともに頑張っていきましょう。
福岡市民政治ネットワーク:共同代表清水みちこさん
コロナ禍で応援しに行くことがかなわなかったが、都議選は、国政選挙のような報道の扱いを受ける中で、地域政党としてネットワークの名前が注目されていることを心強く感じた。
衆議院議員:大河原雅子さん
都議選は、大変な選挙。評価は当落だけではなく、地域でつながった市民のみなさんとの継続的な活動は宝物。北多摩2区は快挙だった。ネットの底力を感じ、神髄にふれることが出来た。東京都の「子ども基本条例」をつなぐ「子どもの基本法」を作りたい。みなさんと一緒に頑張りたい。
中北浩爾先生
杉並、世田谷は、一歩及ばす残念だった。都議選は、ネットだけではなくて自民党もしかり、組織というものが厳しくなっていると感じた。基本的なところ。地道な活動が必要。候補者や組織の認知度という点では、かつてほど世間に知られていないと感じた。特定のリーダーを過剰に演出するということをしない。市民が政治に関わり信頼できる議員が出てきている。素地はあると感じている。信頼できる人を求めていると思う。伸びしろはあると思うが、市民の間での認知度をどのように上げるのかが大事。環境問題、ジェンダーずっと取り上げてきた課題は、時代の流れに乗っている。どのようにしたら力となるのか一緒に考えていきたい。
進藤久美子先生
ネットがめざしてきたことは、日本の政治の主流になっている。ネットの認知度が減っている。ろいろな政党が同じようなことが言い出した時にどうするか。ネットは他を批判しないが、実績を重ねてきているため話が高度になってきてしまい、一般の人にわからないのではないか。選挙期間の1週間では、伝わらない。ネットは新しい層の発掘が必要。この2年間で組織づくりをするべき。ともかく3名にしたいと思っている。
皆川満寿美先生
調査等々を一緒にやってきた。ネットの認知度について、分かりやすく伝えるいことが必要ではないか。どんな人たちがネットに票を入れてくれたのか。女性の投票先をどうやって獲得するかを調査することもあってもいいと思う。
◎「選挙に行こう・GO VOTE」私自身は、杉並・生活者ネットワークの小松さんの応援に行きました。
杉並区は、昔から市民自治が行われ市民団体や地域活動が盛んな土地柄です。そういった土地柄であっても市民の議席として訴えていくことの厳しさを感じました。これまで応援してくださった方々も、高齢化し家庭の中で世代交代が行われていました。江戸川区でももちろん感じるところですが、やはり昔からの家が多い地域では顕著にみられました。杉並・生活者ネットワークも40年以上にわたり活動をしてきています。私たちの活動の仕方も、これまでとは違った形を考えていかないといけない時期になっていると思いました。先生方のお話の中でも、ネットの新しい層の発掘が必要とありました。私も痛切に感じています。
生活者ネットワークは、練馬区で1977年に結成され、1979年に初めて区議を選出し、1985年に北多摩2区で都議会議員を選出しています。それから2001年には、6人の都議会議員を有していました。そして20年を経て、1人になってしまいました。
生活者ネットワークを知ってもらわないといけません。
生活の中の課題は、市民全員の課題です。自分ごととして考え、変えていくことを一番に考えるネットの議員は必要です。
私一人の力は小さなものですが、仲間たちと一緒にこの課題を検討し、ネットを広めていきたいと思いました。