江戸川区議会 第4回定例会 3/1 介護保険外サービスについて
2023年第4回江戸川区定例会が、11月21日から12月8日まで、18日間の会議で開かれ、下記の3つのテーマについての質問をしました。
①介護保険外サービスについて
②プラスチックの使用を減らすことについて
③江戸川清掃工場について
◎介護保険外サービスについて
地方分権の試金石とまで言われた介護保険制度ですが、現実には、国の制度改正の動向を様子見し、そのたびに自治体も事業所も利用者本人そして家族も振り回されている実態があります。
2006年のに予防制度の導入し、2014年には「介護予防・日常生活支援総合事業」が制度化され、2015年~2017年度にかけて全国の自治体において始まりました。
総合事業は、要支援1、2のホームヘルプサービスとデイサービスを、それぞれの市町村の裁量で実施できる「サービス事業」へと移行したものです。国の介護保険でありながら、暮らす場所によって受けられる給付が異なる実態ができてしまいました。介護保険制度は、個人加入の保険であることを忘れてはならず、介護保険給付としての、全国一律の基準と単価のサービスを崩してはならないと考えます。
「第9期熟年しあわせ計画及び介護保険事業計画検討委員会」が開かれています。
重要なのは現状から考えていくことであり、基礎自治体ができることとして「誰もが安心して自分らしく暮らせるまち」の実現に向けて施策を充実させていくことです。
先日、「在宅生活を応援します!」と題して、町会自治会に回覧が回りました。「本区では在宅で安心して暮らし続けられるよう、様々な介護保険外サービス事業を実施している」というものです。それを読むと、事業によって使える年齢層が異なりました。
例えば、民間緊急通報システム「マモルくん」や、配食サービス、シルバーカーの支給は65歳以上からです。紙おむつなどの支給・使用料助成やふれあい訪問員、徘徊探索サービスは60歳以上となっています。
また、身体障害者手帳あるいは、愛の手帳を持つ方にも、似たようなサービスが提供されています。紙おむつ・防水シーツは、おむつの使用が必要とされる子どもも含めて支給されています。
一見、60歳以上の方への支給と障害を持つ方への支給とで、必要とされる方にはすべてカバーされているように見えますが、実は制度からこぼれ落ちている方がいます。
具体的には、例えばおむつの支給について40歳から59歳の方が、介護保険の対象となる16種類の病気で、要介護4が認定されていても年齢が60歳以上でないために対象とはなりません。障害者手帳も精神障害者保健福祉手帳があっても、身体障害者手帳を保持していないため適用とはならず、おむつの支給を受けることができない状況にあります。
また、40歳から59歳の「初老期における認知症」としてでは、介護保険の対象となりますが、 徘徊探索サービスについては、60歳以上でないため使えません。
介護保険サービス受給者でありながら、介護保険外サービスである生活支援サービスを受けられずに制度の狭間にこぼれ落ちている方がいる現状をどのように認識しているのかを質問し、地域で誰もが安心して自分らしく暮らすために、制度の狭間にこぼれ落ちている方がいないよう介護保険制度外である生活支援サービスを、見直しをすることを提案しました。